病院薬剤師になりたいけれど、面接や小論文の材料がないです。
ネタが欲しい!
企業に対する面接や小論文の対策はあっても、病院の情報はあまり無いですよね。
薬剤師の中でも、病院薬剤師になる人は少なくて不安がありますよね。
病院薬剤師として5年働いた経験(うち4年病棟業務)があります。
日常で意識していた算定と、実際の仕事内容を簡単にまとめました。
- 病院薬剤師の役割を知り、小論文や面接の前提をおさえることができる
- 病院の薬剤師がどのように経営に貢献しているかがわかる
病院薬剤師の面接試験のポイント
取得したい専門・認定薬剤師を主張するのはNG!
実際に多くの病院では自分の病棟を自分で選べません。
仕事なので、一般企業と同様に空きがある所(業務)を埋めることになります。
〇〇という分野の認定を取りたいです!という気持ちだけで面接や小論文に臨むと、『適応性が無い人かも・・』と判断されてしまう可能性があります。
病院の薬剤部は普通の人が欲しい
意外かもしれませんが、普通に出勤して、算定を取って、コミュニケーションを取ってという普通に仕事ができる人が求められています。
毎年1~2人の薬剤師を募集する中規模病院では、“普通”に働ける人を基準としていました。
個性を出しすぎて、最初から戦力外にならないように気を付けましょう。
自己PRの前に病院での立場を把握していることを相手に伝える
医師や看護師、事務など多職種と問題を起こしそうな人材は、あまり好かれません。
まずは、立ち位置を把握した上で、自己PRをすることが重要です。加えて、病院薬剤師になってからの意気込みをプラスしていくのがよいでしょう。
その上で、この記事があなたの役に立つと確信しています。
病院薬剤師が病院経営に貢献していること
直接的な収入(病院の薬剤師が算定できるもの)
病院薬剤師に関わる医科診療報酬
・薬剤管理指導料(週1回かつ、月4回まで)
薬剤管理指導料1(380点)・・・特に安全管理が必要な医薬品についての薬剤管理指導
薬剤管理指導料2(1以外 325点)・・・薬剤管理指導
麻薬管理指導加算(1回50点)・・・医療用麻薬についての指導
・薬剤総合評価調整管理料(月1回限り 250点)・・・医療機関で処方された内服薬の種類数が2種類以上減少し、その状態が4週間以上継続すると見込まれた場合
連携管理加算 (50点)・・薬効類似薬や相互作用の可能性のある薬について、他医療機関と連携した場合
・退院時薬剤情報管理指導料(退院時1回限り 90点)・・入院時に服用歴等を必要に応じ薬局に確認、患者または家族へ退院時に入院中の薬の変更点について説明
・退院時薬剤情報連携加算(60点)・・退院時に、保険薬局に対して入院中の薬の変更点等について情報提供
病院薬剤師の病棟での指導・確認内容
・入院した時の持参薬やアレルギー歴、既往歴の確認
・入院中に服用している薬による相互作用や効果の説明、確認
・入院中追加薬剤についての説明
・アレルギー、副作用出現状況の確認
間接的に薬剤師が病院経営に貢献していること
主に医師の業務削減
病院全体でみると、一番病院の利益に貢献しているのは医師による手術です。
外来患者の診察や入院患者の治療もあり、医師は忙しいです。
『医療従事者みんなで協力して、稼げるところをサポートする。』
それが病院運営の本質だと考えます。
具体的に病院薬剤師が行っていること
・過去のアレルギー歴から、抗菌薬の交差反応を推測する
・体重、腎機能等血液検査や薬の副作用の状況から抗がん剤の用量の提案
・腎機能による適切な抗菌薬の用量提案
・全身状態提案・感染経路等を考慮した抗菌薬選択の提案
・注射薬による配合変化に関する情報提供
・注射薬の点滴速度に関する情報提供
・厚生労働省から配布指示により製造販売業者から通達される、薬の安全性情報を院内に速やかかつ適正に共有する
病院薬剤師の面接対策まとめ
・薬剤師だけで算定できる加算
・多職種との連携
どちらも病院薬剤師に求められていることです。
片方に偏らず、全体像を見ることで経営者が求める薬剤師像のイメージが沸くでしょう。
- 専門(認定)薬剤師の取得希望(自分事)だけでアタックしない
- 病院全体からみた薬剤師に求められていることを把握していることをアピールする
- 全体像を見たうえで、個人のスキルアップの意気込みや体力をアピールする
みなさんの病院薬剤師人生が充実しますように。